忍者ブログ
松誕☆文章関連の投稿作品をのっけていきます!メールフォームに投稿してください~☆お待ちしております☆
<< 2024 / 11 / 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
[8] [7] [6] [5] [4] [3] [2] [1]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


「待ち合わせ」


お題にあらず、でも、文章に、色んなお題をちりばめました☆(笑)



気付けば、しんとしている。
私はこの空気が、一番落ち着いた。

部屋の真ん中にある2人掛けのソファ。
そこへ足が赴く。

同じ部屋にいたのはわかっていたが、
松田は、ソファで眠りこけているようだ…

落ちないように外側に背を向けていた。
肘掛けを枕がわりにして。

勤務時間外なのは百も承知だが、思わず、
イラッとして、その背中を蹴りたくなった。

足を上げた瞬間、くるりと寝返りをうった。

起きていたのかと、足を引っ込め見てみると、
にやにやと笑った顔で、寝息を立てている。

「…馬鹿」

つんつんと、頬をつついてみたが、反応はない。
ソファから外れてしまった片足を触ってみる。

鈍い。

寝てしまえば、こいつは何をしようが、大概起きたことがない。

私は、すとんと、ソファの前に座った。
松田が背もたれだ。

ここは、松田と、私の待ち合わせ場所だった。
いつもここで、落ち合って、先を決める。

決めたわけではない、が、そうなっていた。

じんわり背中に松田の体温を感じる。
俯いたときに視界に入ったネクタイに指を絡ませてくるくる遊んだ。

ここで思いきり引っ張れば、さすがに起きるだろう。
いや、…このまま、寝顔を見るとしよう。

寄り添うことに抵抗、がないのは
この男が、初めてかも知れない。

その証拠に自然と、
足はここに向く。

松田が居ないときは、ここで、こいつを思って、
及んだこともある。

私らしくないことばかり、松田はさせてしまう。

「…ふふっ」

自嘲する。

松田はもぞ、と身じろぎした後、転がって、私にのしかかってきた。

「~~~、馬、鹿」

それを背中と肩で、押し返すと、
だらりと松田の手がソファアから外れた。

その手にそろりと、自らの手を重ねて、きゅっと握る。
しばらくそうした後、手を離すと、松田の体温を吸った手に熱さを覚えた。

そのまま、その手を、下へと滑らせる。
熱の帯びた手を、潜り込ませて、
辿り着いた部分にすり込むようにした。

びくりと身体が、動く。

はあ、

溜めた吐息を吐きだして、その熱を味わう。

は、

松田の熱は、私に、まわりやすい。
今の私を、見たら、松田はどう思うのか。
…それとも、煽るのだろうか。

静かに吐息を立てる、松田を憎く思うと同時に、安堵する。

そのまま、私は果てた。

荒い息を吐きながら、そっと近づいてキスをする。

松田さん、好きです。
と、胸の内で、呟いて。

そして、その場を立ち去った。

「おやすみなさい」

 


部屋から、竜崎が居なくなって、しんとした時に、
僕はソファで両手で口を塞ぎながら、
言葉にならない言葉を必死でこらえながら、
のたうちまわっていた。

…竜崎が手を重ねたときから、僕は起きていた。

手が離れたとき、
そのまま、抱きつこうと思った、その瞬間。

僕は固まってしまった。
寝たふりをして、竜崎を見守った。

痛いほど、伝わる、竜崎の…気持ち。

戸惑ったり、混乱したり、なんだ。

何度か、身体を合わせていたけど、心が通ったと思ったことは実はなくて、
たった今、それを、してしまったような気がした。

竜崎は、それを知らない。

僕は、ソファで悶えながら、
次の待ち合わせを、心待ちに思った。

かっかする頭の中で、手を引いて、それで…と、シュミレートする。

次も、寝たふりして、待ってよう。
…そう、僕は、ずるい。

でも、それは、竜崎にかなわない僕の、唯一の手だてなんだ。

…この待ち合わせだってそうだ。
お互いがお互いを思わなければ、待ち合わせることなんてない。

…竜崎、次は、


僕の気持ち、伝えていいですか?


拍手[0回]

PR
Add a comment:
name
title
e-mail
URL
color
comment
pass
Comment:

えろキター!
ひーーーーー!!!
えろす!えるえろす!
背中越しに竜崎が震えてるのが伝わるわけですかー!

>松田が居ないときは、ここで、こいつを思って、
及んだこともある。

き き ず て な ら な い 発 言

寝たふりは松L最後の手段ですね。
竜崎はおきてる時はぶっちょ面崩しませんが寝ている松田に対しては甘えたり寄りかかったり素直な表情を見せたりしていると思います。
むしろ寝てないとダメです。
だから寝たふりはロマンだ!
戦闘員 2007/12/15(Sat) 02:02 edit res


つい!(笑)
ひーーーーー!
戦闘員さん、反応が早すぎるってばさ!!(笑)

そっと流してたのに、
はけーんされてしまった…(笑)

露骨な表現をさけてみまつだ☆
その方が、こーふんしませんか?(笑)

松田を大層甘やかしですよ~☆

やっぱりそこ突っ込まれたかァ…みたいな。
私、松田を想ってごにょごにょする
竜崎が大好物~☆

…そうそう、素直な竜崎等身大で、松田に投下ですよ~!こんにゃろ~!(甘)

ロマンであり、ロマンスかな~(笑)

竜崎が寝たふりも良いね!!
う、わ、ちょうかわいい!!

松田ちょっかい、ちょっかいだ!!!

いけないことしてるみたいだねって!ひー!
さかき 2007/12/16(Sun) 02:43 edit res

Trackback:
Trackback URL:
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新コメント
[12/21 さかき]
[12/21 さかき]
[12/21 さかき]
[12/16 さかき]
[12/15 戦闘員]
最新トラックバック
アーカイブ
プロフィール
HN:
さかき
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
フリーエリア

忍者ブログ [PR]